守秘義務の作法について

弁護士には守秘義務があります。

この守秘義務がどれくらい強力かといいますと、守秘義務に基づいて法廷において証言拒否権が法律上認められています。

弁護士が関わる業務は、紛争や刑事責任に関係するものでとてもセンシティブな内容ですから、強い守秘義務が認められています。

ですので、私の場合も、誰かから「○○さんの相談を受けていますか?」「委任を受けていますか?」と聞かれた場合に、これが事件の相手方で代理人であることを伝える必要がある場合は別ですが、そうでなければまったく知らないフリをします。自分はもうそういう作法が完全に身についているので、事件の相談を受けているかどうか、委任を受けているかも誰にも言いません。ましてや事件の内容は絶対に言いません。

「この弁護士はバカじゃないか?」と思われるくらい「え?そうなんですか?」とまったく知らないという態度をとります。それもできるだけ自然に普通に。そういう作法が完全に身についているのです。

他の士業の人や企業の人で、時々「この人は守秘義務というものを考えていないんだろうか?」と思うくらい顧客や仕事の内容をアケスケに話す人を見て驚くことがありますが、弁護士はさすがにないと思います。セミナーなどで抽象化して説明することはありますが、それはもう絶対に特定できないようにして話します。

守秘義務を貫徹することで、誰かからバカにされようが侮られようが全然気になりません。プライドの置き所が違いますから。誰かにほめてほしいとか誰かに威張りたいとか、誰にも頭を下げたくないとか、そんなところにプライドは置いていません。依頼者のために最善の行為を行い最善の結果を得られるように努力すること、そこにプライド置いているので、全然気にならないんですよね。そういう感覚や作法、分かっていただけますでしょうか。

大槻経営法律事務所

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