攻めの法務
渡部裕一郎著『攻めの法務 成長を叶えるリーガルリスクマネジメントの教科書』(日本加除出版株式会社)を読みました。
良書だと思います。
元々私も、法的アドバイスをして、最後に「後は御社の経営判断です。」というのでいいのだろうか?経営判断だと責任から逃げているのではないか?不十分ではないか?という疑問点から、経営のことを学ぼうと中小企業診断士の勉強をした、という経験があります。
内部統制のリスク管理の法務への応用編という感じですが、とても考え方が整理される上、考え方、フレームワークとして、「5×5のリーガルリスクマトリクス」というものが提案されており、とても有効だと思います。詳しい内容は本を購入して読んでいただくと良いと思います。
著者は、法務が企業の成長やイノベーションを阻害しているのではないか?という疑問を抱いて、「どうやったら最高のアドバイスができるだろうか?」という思いから、このような手法が考え出されたようです。立派ですね。アメリカのスタート・アップのAirbnb(エアービーアンドビー)というユニコーン企業の法務部の教えがきっかけだったそうです。
マンガも併用されており、バカにする人もいるだろうなぁと容易に想像できますが、柔軟な考えを持てる法務関係の人、よりよい仕事をしたいと常に考えている法務の人には、おすすめできる良書です。若い弁護士の方や法務部の方にもとても参考になるのではないでしょうか。
私も常に、業務をより良くするために日々研鑽し、いろいろなことを学び続けています。
これからも、よろしくお願いします。