DX(デジタル・トランスフォーメーション)
企業においては、デジタル・トランスフォーメーション化というものが進められていますが、法律事務所もまったく無縁という訳ではありません。
当事務所においても、以前からデジタル化は進めています。例えば、事件のデータは事務所内のサーバーにおいて管理しており、過去の事件記録のうち重要なものはPDFファイルに読み込んで保存しています。但し、古いものはデータも廃棄しています。文書作成は昔からパソコンで行っており、依頼者との間でメールでやり取りすることも多いです。ZOOMを使用して打ち合わせをすることもあります。
その上、最近は裁判所もデジタル化を進めており、裁判期日も一部の事件はteamsを使った弁論に移行しており、今後は、準備書面や証拠書類などもデジタルデータのままでアップして提出することになります。この進め方ですが、最近は法整備などをしても時代の変化が激しかったり予測が難しいなどの理由から、様子を見ながら作成・修正を進めていくという「アジャイル」開発という方法が採られています。これは元々はシステム開発の手法の一つ(ウォーターフォール型とか開発手法はありますが、そうした開発手法の一つ)ですが、それを真似た方法で、徐々に適用範囲を広げながら問題点を柔軟に修正していくような方法が使われています。
日経新聞の令和4年7月31日付記事によると、『政府は離婚や遺産相続に関する裁判所の家事調停手続きをデジタル化する方針だ。調停の申し立てから裁判官らによる聞き取り、記録の閲覧までインターネットやオンライン会議で運用できるようにする。2023年通常国会で関連法案の提出をめざす。』とのことです。
法律業務というと保守的な印象が強いと思いますが、実際には、デジタル化が進んできています。こういう進歩についていけない弁護士は苦労すると思いますが、当事務所は、早い段階からデジタル化を進めていたので、現状では問題なく対応しています。