2023年最初の業務日誌

コロナ禍が収まりつつありますが、コロナ禍の中で変わったこと、進化したことがあり、その進化はこれからさらに進むことはあっても戻ることはないでしょう。私たちは時代の変化に柔軟に適応していかなければならないと思います。

年始に、楠木健著『絶対悲観主義』(懇談者+α文庫)を読みました。

弁護士としては依頼者のためにどうしても一定以上の結果を達成しなければならないという思いに伴う責任感が強くて、精神的に苦しいときがどうしてもあります。その中で「物事は自分の都合のいいようにはいかない」のが当たり前と思えば、精神的に楽になるのかも知れないと思って、手に取った本でした。

この本は、題から予想していたよりもポジティブな内容で、結果は期待通りにうまくいくことはないと思えば、忖度したり萎縮しないで自分のやりたいように積極的にできるし、仕事の着手も早くなるというような考えでした。まぁ確かにそうかなと。依頼者のためにとことんやるしかないときがありますから、めげないで強いモチベーションを維持するためには良い考えだと思います。

指南本というものではなくて、むしろエッセイ集と言って良い本かなと思います。「幸福」や「名言」に関することも書いてあります。気持ちが明るくなって、前向きになれる本だと思いました。

今年もいろいろなことを学び続けながら、依頼者や私と関係のある方々にとってよりよいことになるよう貢献したいと思います。ただ、いつも心の底に持っている(つまり、基本的には依頼者のためということとは別に、一定程度心に持っている)のは「どういう社会がいいと思うか」という視点です。約束を守らなくてズルをした方がだいたい得をするという社会がいいですか?他人を陥れて引き下げた方が得する社会がいいですか?心の底には、社会も司法も正しい者が報われる方がいいなぁという思いを持っています。もちろん、今時は本当に「正しい」ことなんてないし、正義を言う者こそ残酷だ、正義なんてものはないという意見も強くありますが、考えているのはもっと素朴なものです。良い国、良い社会、良い司法であってほしいなぁという素朴な思いです。これを完全に外したくはないという考えを心の底に持っています。自分の考えを押しつけがましくはしませんが。依頼者の人が心から気持ちよく、自分を誇れるようにしたいという思いもあります。

ということで、今年もがんばりますので、よろしくお願いします。

大槻経営法律事務所

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