商事法務2295号(2022年5月25日号)を読んで

商事法務2295号に太田洋弁護士・ニューヨーク州弁護士著の『アクティビストからの取締役受入れと「Board 3.0」の議論』という論文があります。

アクティビスト(いわゆる「物言う株主」、活動的な投資ファンド等のことです)から取締役を受け入れるという議論が日本でされているが、その際に会社が当該取締役・アクティビストとスタンドスティル契約(と称される)契約を締結すべきであるが、その知識が欠落しているのではないかという指摘の内容です。

アクティビストと他の一般株主との利益相反が起こり得るし、会社の共同の利益を害して自己の利益を図ることも可能性があるため、それを防止するためにスタンドスティル契約を締結すべきだというのです。

とても分かりやすい論文で、上場企業の取締役の方々は読まれた方が良いのではないかと思いました。優れた論文だと感じました。

こういう問題が起きたときには、この先生に相談しようと思われる経営者の方も多いのではないでしょうか。まぁでも上場企業の顧問の法律事務所であれば、「我々もそれについてはよく分かってますよ。」という弁護士もいるかも知れませんね。いなければ、スポット的に相談・依頼するのもありますね。

新しい知識を得ることは、楽しいことです。それがどんな分野のどんな事件に関することであったとしても。事件じゃなくてもいいですが。

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